茶の湯の茶碗 ― その歴史と魅力 ―@中之島 香雪美術館
さて本日ご紹介するのは大阪中之島で開催中の企画展です。会期終了間近につき、気になる方はお早めに足をお運びください。
茶の湯の茶碗
― その歴史と魅力 ―
会期:2023/9/16(土)~11/26(日)
時間:10:00~17:00※入館は16:30まで
休館日:月曜日、展示替え期間、年末年始
※月曜日が祝日の場合は翌火曜日が休館。
会場:中之島 香雪美術館
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茶碗は、茶席において客が茶を直接的に飲む道具であることから、特に重要な茶道具として貴ばれてきました。またそれゆえに、時代ごとの茶の湯における美意識を如実に反映しています。粉末状にした茶葉に湯を注いで飲む抹茶(点茶法)は、北宋時代(960-1127)に中国で始まった喫茶法です。鎌倉時代初期(12世紀末)に、中国へ留学した僧侶や日本へ渡来した中国人商人などによって、抹茶が日本に入るとともに、天目や青磁など中国製の唐物茶碗がもたらされました。室町時代後期(16世紀)になると、大坂・堺の富裕な町衆たちを中心に、質素な茶器を用いる「侘び茶」が流行し、朝鮮半島製の高麗茶碗も用いられるようになりました。桃山時代(16世紀後半)には、千利休(1522-1591)の好みを反映した楽茶碗が作られ、以降江戸時代にかけて日本各地の窯で和物茶碗が作られるようになりました。
本展では、館蔵の茶碗約70点により、日本における茶の湯の展開をたどります。油滴天目や朝鮮井戸茶碗はじめ長次郎の黒楽茶碗や野々村仁清の色絵鱗波文茶碗など重文クラスもお目見えです。ぜひお出かけください。