2017.3.17買取り情報【ドーム/ドーム・ナンシ―/アール・ヌーヴォー/花瓶/ガラス工芸】

アール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家ドーム兄弟による葉文菱形花瓶です。
色の異なる2層の被せガラスに緑の葉を浮き立たせ、ジブレ(霧氷模様)加工そして金彩が施されています。かなり多種な技法が使用されており、高度な手仕事の技が光る作品です。底面には「Daum Nancy」のサインが金彩で描かれています。

ドーム兄弟(Daum Frères)

エミール・ガレと並び、アール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家
兄オーギュスト(Auguste Daum, 1853~ 1909)
弟アントナン(Antonin Daum, 1864~1930年)

1880前後~兄弟はフランス東部のナンシーで父親が経営していたガラス工場のガラス製造事業に参加。
1889年 パリ万国博覧会に、ドーム工房はテーブルウェアなどを出品。
1891年 ドーム工場でも装飾工芸ガラスを制作する部門を設置。美術工芸品としてのガラス生産を開始。
1894年 ナンシーおよびリヨンの博覧会で金賞を受賞。
1897年 ブリュッセル万国博覧会にて金賞を受賞
1900年 パリ万国博覧会出品、ガラス部門で大賞(グランプリ)を獲得

アール・ヌーヴォーを代表するガラス工房としてその地位を確立させ、
その後ドーム社は今日に至るまで時代の流行に対応し、操業を続けてます。

ドーム兄弟が使用した特徴的な技法としては、
「ヴィトリフィカッシオン」と呼ばれる粉末色ガラスを素地に付着させる技法や、
透明ガラス層の間に色ガラスを挟み込み彫刻を施す「アンテルカレール」(1899年に特許を取得)があります。

銀座・大雅堂美術ではドームルネ・ラリック、ガレ、オールド・バカラ、ワルター、アルジー・ルソーなどのガラス工芸美術品の買取り・鑑定について随時ご相談承っております。お手元のお品のご売却をお考えの際には是非ご一報ください。