2017.5.31買取情報【藤田嗣治/レオナール・フジタ/エッチング/版画/絵画】
エコール・ド・パリを代表する画家藤田嗣治(ふじた つぐはる)のエッチング作品「亀」です。
1928年制作の鳥や動物、昆虫などを描いた銅版画による挿画本「獣一党」(全25枚入)の中の1作品。亀の特徴を捉えたデッサンの力強さ、モチーフのユニークさが相まって、小作品ながらもしっかりとした存在感があります。
◆藤田嗣治(ふじたつぐはる)◆
画家・彫刻家 1886~ 1968
フランスに帰化後の洗礼名:レオナール・フジタ(Léonard Foujita)
東京都新宿区生まれ
1905 東京美術学校西洋画科に入学。
1913 渡仏。パリ・モンパルナスに居を構える。モディリアーニ、スーチンらと交遊。
1919 サロン・ドートンヌに出品し全作品入選、会員に推挙される。
1921 サロン・ドートンヌの審査員に挙げられる。
1925 レジオン・ド・ヌール五等勲章(フランス)、レオポルド勲章(ベルギー)叙勲
1940 パリから帰国。
1943 朝日文化賞受賞。
1948 近代日本美術総合展に出品。
1949 渡米を経て渡仏。
1951 「我が室内」「アコーデオンのある静物」など代表作をパリ国立近代美術館に寄贈。
1955 フランス国籍を取得(その後日本国籍抹消)。日本芸術院会員を辞任。
1959 カトリックの洗礼を受ける。洗礼名レオナール。
1966 ランスのノートルダム・ド・ラ・ペ・フジタ礼拝堂を自ら建設。
1968 死去。日本政府より勲一等瑞宝章が追贈。
戦前よりフランスのパリで活動。エコール・ド・パリの代表的な画家です。
日本画の技法を油彩画に取り入れた独特の表現は西洋画壇の絶賛を浴びました。
特に「白」色の表現には藤田ならではの独特の技法を使用しており、
「grand fond blanc(素晴らしい白い下地)」「乳白色の肌」と呼ばれ
レオナール・フジタの代名詞ともなっています。
パリではモディリアーニ、スーチンなどと交流、その後彼らを通じて
パスキン、パブロ・ピカソ、ザッキン、キスリングらと
交友を結んでいます。
また、藤田は挿絵作家としても独自の地位を築いており、
ピエール・ロティ、ジャン・コクトー等、大作家の著作に木版や銅版の版画を寄せています。
銀座・大雅堂美術では藤田嗣治他、佐伯祐三、川島理一郎、田中保、ローランサン、シャガール、モディリアーニ、ピカソ、ミロなどの絵画の買取・鑑定について随時ご相談承っております。お手元のお品のご売却をお考えの際には是非ご一報ください。