2018.5.2買取情報【ドーム/Daum/アール・ヌーヴォー/ガラス工芸/西洋アンティーク】

フランスのアール・ヌーヴォーを代表するドーム雪景色文花瓶です。エナメル彩で精緻に描かれた冬景色は、ガラスを透過する光との相乗効果により、詩的な雰囲気を醸し出しています。ガラス素地には異なった色を溶かし込むことで色彩のグラデーションを表現。高い技術と芸術性を兼ね備えた大変美しい工芸美術品です。

ドーム兄弟(Daum Frères)

エミール・ガレと並び、アール・ヌーヴォーを代表するガラス工芸家
兄 オーギュスト(Auguste Daum, 1853~1909)
弟 アントナン(Antonin Daum, 1864~1930年)

兄弟はフランス東部のナンシーで父親が経営していたガラス工場のガラス製造事業に参加。
その後パリ万国博覧会に出品を重ね、高い評価を受けるようになります。。
アール・ヌーヴォーを代表するガラス工房としてその地位を確立させ、
その後ドーム社は今日に至るまで時代の流行に対応し、操業を続けてます。
作品のサイン“Daum Nancy”から「ドーム・ナンシー」と称されることもあります。

ドーム兄弟が使用した特徴的な技法としては、
「ヴィトリフィカッシオン」と呼ばれる粉末色ガラスを素地に付着させる技法や、
透明ガラス層の間に色ガラスを挟み込み彫刻を施す
「アンテルカレール」(1899年に特許を取得)があります。

アール・ヌーヴォー(Art Nouveau)

19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に開花した
「新しい芸術」を意味する国際的な美術運動。
花や植物などの有機的なモチーフや
自由曲線の組み合わせによる従来の様式に囚われない装飾性、
鉄やガラスといった当時の新素材の利用などが特徴。
建築、工芸品、グラフィックデザインなど各種分野において、
そのスタイルは一世を風靡し、多くの美術・工芸作品を生み出しました。

美しいアール・ヌーヴォーのガラス作品は現在でも大変人気があり、
マーケットでは高値で取引されています。

銀座・大雅堂美術ではドームエミール・ガレ、ルネ・ラリック、ミューラー、ワルター、アルジー・ルソー、バカラ、ルイス・ティファニーなどのアール・ヌーヴォー、アールデコの工芸美術品の買取り・鑑定について随時ご相談承っております。お手元のお品のご売却をお考えの際には是非ご一報ください。